胸郭可動性が高いとパフォーマンスが上がり、怪我が少なくなる!
クライミングにおける胸郭可動性の重要度
こんにちは。グッぼるスタッフの村口です。色々なクライマーを見ていて感じた事があります。それは肘や肩の怪我が多いクライマー程、胸郭可動性が低く動きが悪い人が多いという事。僕自身も若い時には気にもしていませんでしたが、胸椎を反らすという動作を年齢を重ねるにつれ、ほぼやらなくなった事を実感しています。上を向く動作そのものが首がシンドイので余計やらなくなるという人も多いのではないのでしょうか。自分にも当てはまると感じた悩めるクライマーは是非読み進めて下さい。
胸椎が硬い怪我のリスクが増大
思い出して見てみて下さい。子供の頃にはブリッジなどの胸を反らす動作が楽に出来ていた記憶はありませんか?少なくとも今よりは柔軟に動いていた人が殆どだと思います。僕自身もブリッジなどをしながら歩いていた記憶があります。今ではとても無理ですが、、。腰痛ともほぼ無縁でそもそも体が痛いという事自体、外傷を除けば滅多にない事でした。大人になると日常生活や仕事において基本的に体の前でしか作業をしないため、余程意識しない限り、猫背気味になる人が殆ど。ましてや体を反らすなんてほぼやらないでしょう。そんな体でクライミングなんてやると動かない胸椎の代わりを腰椎で補うようになり、腰痛が発生したり、巻き肩気味だと背中の筋肉を使えず、ガストンなどで僧帽筋や肩を痛める人も多いと思います。
胸郭可動性とは
脊椎は、7つの頚椎、12個の胸椎、5つの腰椎と、合計24個の椎骨が重なり合って構成されています。この胸椎は特に動きが悪くなりやすいので、ここを改善するだけでもクライミングだけでなくあらゆる日常動作が楽になります。胸椎と肋骨がどのくらい動くか、これが胸郭可動性です。肋骨で囲まれており、あまり動かすというイメージがわかないかもしれませんが、肋骨で内臓を守っている箇所でありながら、本来はかなりの可動性があります。 特に上半身を反らしたり捻ったりするクライミングでは胸郭の可動性がとても重要。ココが固くなり、胸郭から体を反らしたり捻ったりことができなくなった場合、先程も書いた通り、その下にある腰椎を必要以上に酷使して負担がかかります。まさに僕自身がそれで腰をよく痛めてしまっていました。
胸椎ストレッチ実践編
ではどのように胸椎の可動性を高くするのか。実際のストレッチをいくつかご紹介しようと思います。ここではドクターエアのストレッチロールSを使用していますが、ストレッチポールなどで代用しても構いません。
背中反らせて胸を伸ばす
ゆっくり呼吸をしながらストレッチロールに背中を乗せ、上下左右に軽く揺らします。とにかく反らすの苦手な肩は前側の大胸筋が硬くなっている人が多いため、ここを緩めます。難しい事は考えずリラックスして呼吸を深くするととても気持ち良くなります。首が痛い人は初めは手で頭を支えても良いと思います。
大胸筋ほぐし
大胸筋の上部外側が硬い人は肩が前に引っ張られるいわゆる巻き肩状態になります。そこをストレッチロールで体重をかけながら、緩めると胸椎も反りやすくなっていきます。振動を使うとより効果的!猫背改善・予防にも良いのでぜひお試しください。
猫の伸びのポーズで胸椎の伸展
ストレッチロールに腕を乗せ、猫の伸びのポーズを取ります。肩関節の挙上時には肩甲上腕関節の動きが必要ですが、胸椎の伸展により肩甲骨の後傾を促し、更に挙上角度がアップ。胸椎の伸展可動域改善が期待でき、肩まわりの筋肉がほぐれる事を感じながら行いましょう。
胸郭可動性が高まるメリット
如何ですか。上記のストレッチを行った後は少しカラダが楽に動くと思います。この胸郭という部分は呼吸と密接な関係があります。肋骨の中には肺があります。肺は自分で広がったり縮んだりだりする事が出来ないので、横隔膜や肋骨のかごが拡張したりしぼんだりすることで空気の出し入れを行ないます。呼吸は人にとってとても重要な部分です。つまり胸郭が柔軟な人ほど激しい運動を行っても疲れにくいカラダとなるのです。僕自身、ストレッチをするようになってから、動き全てが楽に感じています。体の要となっている場所ですのでしっかり柔軟にしていく事が非常に大事だと実感しています。興味がある人は是非上記のストレッチを行って見て下さい。
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