【トレーニング】5.14を登るクライマーのトレーニングはハード?
5.14を登るクライマーのトレーニング
ジムでは週3~4ペースで登る青木さん。リードで5.14bを登る凄腕クライマー。週末になると滋賀県から岡山や広島まで登りに行く活動量です。次の秋シーズンに登りたいルートもあり日々あらゆるトレーニングをしています。普段はグッぼるのボルダー壁でトレーニング。リードでも強くなるジムトレはどんなことをしているのか密着。家から通える距離にはリードジムが無いといったクライマーも多いはず。ご参考になる点があれば是非取り入れてみてください。
まずは登る。登りとトレーニングの比率は7:3
週3~4のペースで登ると疲労は必ず蓄積します。そのためアップのストレッチは最低20分はかけるルーティン。静的なストレッチでほぐしつつ、アブローラーで体幹まわりをウォームアップ。腰を痛めた経験から再発の予防も兼ねて腹筋、背筋の筋力をキープすることを心がけているそう。
その後で壁に取り付きます。ある程度温まったら複数の課題にトライ。全身が疲れてくるまで課題に打ちこみます。筋トレに時間を割きすぎないようにまずは登る。登りと筋力トレーニングの時間の比率はおおよそ7:3。青木さんの徹底しているポイントは、1日の中で登りと筋トレは必ず両方をこなすところ。偏りが起きないように日々管理しています。
瞬間的な筋力が必要なビーストメーカーから
ビーストメーカー10mmでさらにケトルベルで加重。グッぼるのビーストメーカーは105°の傾斜に取り付けられており浮くだけでも十分な負荷です。それにプラスして6kgの負荷をプラス。細かなホールドに対する指先の強化を怠りません。また、それぞれのトレーニングに対する調子を経過的に把握するためにスマホにメモ。秒数や負荷の度合いをチェック。課題を登るだけでは見えずらい弱点も探していきます。
ロックとキャンパでリードで必要な筋持久力トレ
17mmの割とかかりが良いホールドで上腕ロック。こちらもスマホで秒数を測ってトレーニング。リードで求められる筋持久力を上げていくために、各トレーニングを3セットほどずつ繰り返し。チカラを入れて耐える辛いトレーニングを継続できるのが高グレードのリードを登れる秘訣かもしれません。
ロックトレーニングの後はキャンパ。この日は対角ラダーを往復で実施。斜めに手出すのに加えて、マッチする動作も入り手数がアップ。前腕も肩回りもパンプします。また、レストが出来ないためリードの核心パートのような疲労具合。こちらも複数セットをこなしていきます。
ワイド懸垂とロールバーで背筋側もパンプ
リーチがある青木さん。懸垂系のトレーニングで荷重する際はハーネスを持参して使用。ケトルベルによる揺れや重心の位置が変化しにくくなるそう。ワイド懸垂で背中側の筋肉をパンプさせていきます。課題を登るときにはクセで上腕に力を入れて登ってしまうことが多く、ワイド懸垂でそのバランスを調節。弱点をより少なして均等なフィジカルとなるようにしていきます。
最後はロールバーで限界まで懸垂。加重はなし。ここまでのトレーニングをこなした後でも1セット10回は連続で上げられる凄さ。この全身の筋持久力からも日頃からの積み重ねが分かります。さらに元気な日にはこの後にトラバースもするそう。1日のジムでの活動量もかなり多めです。
リードもジムトレーニングでより上手く強くなれる
青木さんのウォームアップからトレーニングの1日では目標とするリードへの対策が随所にありました。指から腕、肩など本当に広い範囲を意識的にトレーニング。また、トレーニング内容をメモでチャックするなど効果を高めていく観点もたくさん。次のシーズンには自信のリードグレード更新も狙っているそうです。既に5.14を登っている青木さんがコツコツとどこまで強くなっていくのか。来シーズンの成果を聞くのも楽しみです。