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【グッぼるツアー】ブロー2019。最難No kpote only(V17) 後編

亀山2020/06/27

Délire Onirique assis

La Révolutionnaireが登れて次にトライしてみようとなったのがDélire Onirique assis(v15)。1手目で初登のシャルルがフィギュア4を使ったという課題。かなり珍しい。実際に見てみると本当に遠い。縦リーチの限界。ボーイ先生は「遠くて不可能系っぽい」感じとのこと。

さっそくフィギュア4を試してみた。びっくりするぐらいできない。どうもフィギュア4はもっと練習が必要そう。それならデットを試しておこうと判断した。30回ぐらいデットを試してみた。少しずつできそうになる。あと3cmでもリーチや身長が足りなかったらデットも無理だった気がする。縦リーチギリギリを出すために新しいレグルスに履き替え。つま先まで全力で伸ばす。ホールドにタッチする距離感は安定してきた。

トライ2日目は数回デットを止めるも、その後のムーブで落ち続けた。デットを止めてからの立ちスタートでもv12(4段)ある。後半もかなり難しい。この日は現地のクライミングメディアEpic TVも撮影に来てくれていた。なんとか登りたいので必死にトライする。けれど何度かトライしている内に左手を猫パン。この日の限界を感じた。

トライ3日目。初登者のシャルルも岩場に来て合流。実際に会うのは3回目。このあたりの岩場に素泊まりしているらしい。生活用品(着替えや靴)なんかも持ち歩いていた。相変わらずの自由人な感じ。前から気になっていたシャルルのリーチ。2人で比べてみた。ほぼ同じ。でもシャルルの方が長く、おそらく190cmくらい。フィギュア4ができないとシャルルに伝えるとコツを詳しく教えてくれた。一緒に色々試してみるものの全くできない。。。最終的には「こうやるんだよ」とフィギュア4を見せてくれた。

ヒョイっといった感じで1手目を取る。簡単そう。シャルルは体が本当に柔軟。もっと自分もストレッチしよう。そうこうしているうちに17:00を過ぎ、フリクションが最高の時間。デットで止めることを決心してトライを再開。3回目でデットが止まって残りのv12のパートへ。デットを止めた指は3本。4本に持ち直したいけれど無理そう。けれど今までで一番保持している感覚が良いことを感じて思いきる。そして、マントルまで必死でこなす。ようやく登れた。シャルルが来ている目の前で登れてよかった。

今までに登れたv15の課題の中では一番難しかった。人生でここまでギリギリのデットを止めた課題も始めて。この日は宿で謎にブラッドソーセージ(血の成分が多いソーセージ)を調理してボーイ先生と試食。ほぼ鉄分の味がして衝撃的だった。おなかは壊さなかったから、ひと安心。

Trip Hop

ツアーも残り2日間。もう残りの日数も少ない。前回のツアーで敗退したTrip Hop(v15)に再挑戦してみることにした。疲れは抜けきらない。けれど時間があるからには登っておきたい。この課題は7手のトラバースをこなしてから8b(V13)に入る。前回よりは繋がりそう。ムーブを再確認してスタートから繋げてみる。1トライ目で後半の8bの核心のランジで落ちる。惜しかった。。その後は徐々にたどり着ける高度も下がってきてしまった。最後のトライはトラバースですでに疲れていた。ツアー終了間近の体力ではあと少しが足りなかった。2回のツアーに渡っての敗退。けれどやるだけトライしきったことで満足した。

karma

翌日のツアー最終日はさすがにTrip Hopを登る体力はなさそう。そこでブローの超有名課題 karma(8a+/v12)へ。初登された当時はブロー最難の課題。歴史がとてもある課題。karmaはまずスタートに地ジャンして取り付く。そこから少し遠いスローパーを右手で抑える。そして左ヒールをスタートにかけてマントルに入る。わずか2手ほどの核心。ボーイ先生と交互にトライ。どこが持てるにか相談しつつポジションを決めていった。3時間くらい経ったときスローパーが止まった。慎重にマントルを返す。この後、ボーイ先生も見事に完登。2人敗退せずに登れて安心。この1手目のスローパーにはブローの砂岩らしさをすごく感じた。

この課題にはsit startもプロジェクトとして残っているそう。少し触ってみた。指皮が無くてカチは全く握れなかったものの確かにラインはありそう。次はブローのプロジェクトだけをトライするツアーもしてみたい。最終日も暗くなるギリギリまで登れて良かった。帰国する前にもシャルルから「次来るまでにまた難しい課題を登っておくよ」と連絡があった。bleau infoに登録された課題はすでに3万課題を超えている。まだプロジェクトがあるブローの岩の数は本当にすごい。そして、裸足で高グレードを何本も初登するシャルル。2本目のv17やv18もブローにはプロジェクトとしてすでに存在している気がするほど。

帰国

このブローツアーではNo Kpote Only(v17/v16・6段/+)、La Révolutionnaire(v16/6段)、Délire Onirique assis(v15/5段+)と高難度が登れた。天気に恵まれ、またブローの課題の距離感に体格がピッタリと合うことが本当に運が良かった。また、これらの課題に挑戦しようと思わせてくれた初登のシャルルにも感謝。同行してくれたボーイ先生にも。まだまだブローにはトライしたい課題も多く、また行きたい場所。

亀山2020/06/27

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