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【製品】クライミングシューズ売上ランキング - 2025年下半期BEST3
第1位 全てが高水準の優等生!10周年の新色でトップへ「スクワマ」 29,700円
第1位はスポルティバ スクワマ!発売から10周年を迎え、新たに追加された「パープル/イエロー」の新カラーが爆発的な人気を呼び見事1位に輝きました。性能は言わずもがなの超優等生で、トゥーフック、ヒールフック、かき込み、エッジングなど、全てにおいて高いレベルでまとまっている「全部90点」のシューズです。ストレートな形状で履きやすく、フィット感も抜群。とりあえずこれを履いておけば間違いないという、クライミングシューズの代表作とも言える一足です。ヒールカップが深めなので、かかとが小さい方は一度試着してスリングショットの当たり具合を確認するのがおすすめです。
- 素材:スエードレザー、マイクロファイバー
- ソール:ビブラム®XSグリップ2(3.5mm)
- 重量:240g
第2位 ソフトシューズの一つの到達点!「レモラプロ HV」 22,000円
第2位はマッドロック レモラプロ HV!ソフトシューズの完成形とも言える仕上がりです。特徴的なのはラバーの圧倒的な粘り強さと、アッパー部分のクッション性です。トウパッチ部分やヒールのサイドにクッションが内蔵されており、ソフトシューズ特有の痛みを軽減しつつ、ヒールフック時の脱げやすさも見事にカバーしています。アウトソールのパターンも非常に滑りにくく、面でのスメアリングやルーフでのかき込みにおいて抜群のパフォーマンスを発揮します。
- 素材:Syn Flex
- ソール:サイエンスフリクション3.0
第3位 ハニカム形状のヒールで面へのフリクションが抜群!「ドラゴXT」 27,500円
第3位はスカルパ ドラゴXT!上半期に引き続きランクインを果たしました。2本締めベルクロによる高い拘束力と、ドラゴならではのかき込みのしやすさが健在です。特徴的なハニカム形状のヒールカップは、今までにない面に対するフリクションを生み出し、現代のボルダリング課題で頻出するボリュームホールドに対して強力な武器になります。エッジング特化ではありませんが、ソフトな履き心地とテクニカルなフック性能を両立した優秀な一足です。
- 素材:マイクロファイバー
- ソール:ビブラム®XSグリップ2(3.5mm)
- 重量:210g
シューズ比較まとめ
個人的な今回の3シューズ比較のまとめです。
- 足入れ レモラプロ>スクワマ>ドラゴXT
- 足裏感覚 レモラプロ≒ドラゴXT>スクワマ
- エッジング スクワマ>ドラゴXT>レモラプロ
- スメアリング レモラプロ>スクワマ>ドラゴXT
- トウフック スクワマ≒レモラプロ>ドラゴXT
- ヒールフック スクワマ>レモラプロ≒ドラゴXT
- かき込み ドラゴX>レモラプロ>スクワマ
世界的トレンドと今後の展望
2025年下半期のランキングを振り返ると、現代のクライミングシューズ市場における「絶対的定番の成熟」と「特化型モデルの技術革新」という、非常に興味深い二極化のトレンドがより鮮明に浮かび上がってきました。
最大の特徴は、発売から10周年を迎えたスポルティバの「スクワマ」が、新色のリリースというフックはありながらも、並み居る最新鋭モデルを抑えて首位に返り咲いた点です。これは、現代のクライミングシーンにおいて「一足で何でもこなせるオールラウンドな安心感」が、いかに強力なアドバンテージであるかを証明しています。コンペティションの複雑な3Dムーブから、岩場のシビアなエッジングまで、すべての要素で高得点を叩き出すスクワマのような「全部90点シューズ」は、目まぐるしく変化する課題トレンドに対するクライマーの防衛策とも言えます。道具選びに迷った際のコンパスとして、10年培われた信頼性は他を圧倒しています。
一方で、2位の「レモラプロ HV」や3位の「ドラゴXT」の台頭は、インドアボルダリングの急速な進化に伴う「足裏感覚とフリクションへの要求の過激化」をリアルに反映しています。近年のホールドやボリュームは大型化・多様化の一途をたどっており、単に硬い・柔らかいという単純な指標だけでは対応できなくなっています。そこで各メーカーがしのぎを削っているのが、「局所的な弱点の克服」というアプローチです。
例えば、レモラプロが提示した「ソフトシューズは足が痛くなる、ヒールが脱げやすい」という構造的弱点に対し、トウパッチやヒールサイドに的確にクッションを配置するという物理的なアプローチ。そしてドラゴXTが採用した、ヒールカップの接地面積とヨレを計算し尽くした「ハニカム構造(IHC)」によるフリクションの最大化。これらは、従来の「痛みを我慢してパフォーマンスを引き出す」という職人気質なシューズ選びから、「最新のエルゴノミクスと新素材によって、快適性と限界出力を両立させる」という新世代の設計思想へのシフトを物語っています。
また、市場の価格高騰が続く中での「コストパフォーマンスの再定義」も重要な要素です。2万円台後半が当たり前となったハイエンドモデル(スクワマ、ドラゴXT)が市場を牽引する一方で、22,000円という価格帯でありながらトップモデルとタメを張る性能を実現したレモラプロの手頃さは、物価高に悩むアクティブなクライマーにとって強い味方となっています。今後は、単に安いだけでなく、「この価格でこのギミックが手に入るのか」という、機能面に裏打ちされたコスパの良さがヒットの絶対条件になっていくでしょう。
今後の展望として、クライミングシューズ市場は「これ一足で戦える絶対的エース」を軸に据えつつ、ジムの緩傾斜や強傾斜、特定のホールド形状に合わせて「2足目、3足目の特化型」を履き替える、戦略的な複数足運用の時代へと完全に突入します。各メーカーが、この成熟したユーザーの選択眼に対してどのような革新技術(あるいは驚きのプライシング)をぶつけてくるのか、市場の動向から目が離せません。
