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クライミングロープ ザイル

クライミング ロープ ザイル の選び方

登山の際、安全確保のためにクライミングロープで身体を結びます。それをアンザイレン(ドイツ語 Anseilen)と呼びます。ただしフリークライミングやスポーツクライミングではアンザイレンは殆ど使われません。ビレイヤーとクライマーと呼び、両者は互いに危機を救い、行動と生命をともにすることを本来は求められます。熟達した気の合う者同士であれば、相手の姿が見えなくてもどんな思考をしているのか理解できるため安全度が増します。ロープはただの綱ではなく、意思や状況を伝える神経回路の一部として機能します。トレッキング以外の登山では、岩登り、冬季高山、滝の多い沢などでは必ず必要になります。補助ギアの発達により容易に確保できるようになってきましたが、登攀技術の中で最も難しいためしっかり訓練する必要があります。特に岩壁の高い到達点や難易度を目指すロープクライミングでは微妙な違いに対応した専用ロープを用意する必要があります。ちなみにロープは英語、ザイルはドイツ語であり、まったく同じ意味を持ちます。

クライミングにはダイナミックロープ

クライミングにはダイナミックロープ

フリークライミングでは伸縮性があり墜落時の衝撃を緩和するダイナミックロープを使います。さらにロープの安全性を担保する基準である UIAA耐墜落回数 で強度比較します。太いロープほど頑丈ですが、重さが増すため登る際の負担となり体力や機動性が損なわれるため、現在では細くても強度が高い素材の開発が進んでいます。値段が高くなりますが安全とスピードで限界を目指すクライミングでは軽くて安全なことが安心に繋がります。

ロープを選ぶポイントは4つ

1.種類

ダイナミックロープには、シングルロープ、ハーフロープ、ツインロープ があります。これは岩登りのスタイルで使い分けます。安全テストをクリアしたUIAA表示マークがあるものを選びましょう。

シングルロープ

人工壁や直線的な岩場のクライミングは、高グレード目指して登るため何度も墜落するので、耐久性が高いシングルロープを使います。以前はロープ径が太いものが多かったのですが、軽量化やロープ流れの軽さのメリットを引き出せる細くて丈夫なロープが主流となっています。

  • 1本で使用
  • インドアクライミングから岩場のルートクライミングまで、幅広く使える
  • ロープ径8.9〜11mm 数mmの違いで操作性が大きく違います
    • 10mm以上:握りやすい適度な太さ。初級者におすすめ
    • 9.8mm前後:細径で軽量。岩場などに行く中級者におすすめ
    • 9.5mm以下:超軽量タイプ。高難度のグレードにトライする上級者向け

ハーフロープ(ダブルロープ)

ダブルロープというシステムで呼ばれることもあります。主にアルパインクライミングで使うことを想定しています。アルパインでは中間支点がない場合も多く、屈曲するロープの抵抗や中間支点の衝撃を分散させるなどリスクを考えて登るのに適したロープです。

  • 2本のロープを交互に振り分け使用
  • アルパインクライミング、アイスクライミング など山岳登攀で使用される
  • ロープ径8mm〜

ツインロープ

3種類の中で最も軽量です。アイスクライミングなどの直線的ルートに向いています。使うシーンが限定されるため、使いどころが難しく、日本ではあまりメジャーではありませんが、ツインでしか登れないケースがあり、近代登攀では欠かせないロープです。

  • 2本を1本のようにまとめて使用
  • アイスクライミングや沢登りなどで使用される
  • ロープ径7.4〜8mm

2.長さ

ロープの長さはスタイルによってほぼ決まってきます。30mから80mくらいがどのメーカーにも用意されています。もちろん長くなれば値段が高くなります。人工壁では30mから40mで十分ですが、岩でも使えるように50mロープが一番普及しています。ただし、汎用性が高い分、無駄も多くなるため、最近では岩と人工壁は別々に購入するほうが良いとされています。必ず熟練者に相談して利用シーンに合わせた最適な長さを選ぶことをおすすめします。

3.ロープ径(太さ)

ロープ径は安全性と機動性のバランスで決まります。太くなれば重量が増し機動性も失われますが、より安全ではあります。ですので、太さによって最適な利用シーンは自ずと決まっています。使用する確保器が対応する太さ範囲があり、これを守らないと制動抵抗がなくなったり、送り出す操作ができなくなったり、とても危険です。必ず確認して購入してください。

10mm以上の太めのロープ

テンションをかける頻度が高いトップロープや、初級者クライミングに最適。また、クライマーとビレイヤーの体重差が大きいときにも安全に使えます。

  • メリット
    • 強度や衝撃の吸収性が高い
    • 手とロープの接触面が大きく握りやすいためビレイしやすい
  • デメリット
    • 重量がありフリーでのクリップにストレスを感じる
    • アプローチで足に負担がかかる

9.8mm以下の細いロープ

アプローチが長い岩場に行く人や高難度のグレードにトライする中・上級者に最適。

  • メリット
    • 軽量なのでフリーでのクリップがしやすい
    • アプローチ、持ち運びの負担が軽減される
  • デメリット
    • 強度や衝撃吸収性が劣る
    • 手とロープの接触面積が少ないためビレイがやや難しい

4.表面加工

ロープは水を吸収すると重くなり強度が低下し操作せも悪くなります。岩場はもちろん雨の心配がある人工壁では撥水加工されたものを選びましょう。室内ジムがメインの人は必要ありません。岩場では水分や泥でロープが汚れるため、撥水加工のあるロープだと安心です。また、表面加工があるものは屈曲のお多いルートでもロープ流れがスムーズです。撥水加工は価格が高くなるため、よく岩場に行く場合は使い分ける方がお得と判断される方も多くいます。

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